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楽天大逆転の始まりになるか?楽天モバイルがプラチナバンドを獲得

総務省は23日、楽天モバイルにプラチナバンド帯を割り当てることを認定しました。

楽天(4755)の株価低迷の主な原因は楽天モバイルの巨額赤字

コロナ禍以降では、楽天(4755)の株価が2021年3月の1,500円間近をピークに低迷しており、本日(2023年10月25日)の終値は571円と、ピークの60%以上下落しています。

その主な原因は、楽天傘下の楽天モバイルの巨額な赤字です。

楽天モバイルが赤字になる根本的な原因

現在日本の主要な携帯キャリアは、ドコモ・au・ソフトバンクの3社で、楽天モバイルは主要3社に追い付こうとしていますが、主要3社と比較して通信品質が劣るため、価格競争で対抗しようとしています。

価格競争で利益を出しにくい状況の中、カバーエリアを増やすために設備投資をしているので、経営は厳しく赤字となり、楽天グループの経営の足を引っ張っている状況が続いています。

主要3社に比べて、楽天モバイルが通話品質で劣る根本的な原因は、プラチナバンドを持っているかどうかです。

プラチナバンドとは

プラチナバンドとは700MHz帯のことで、プラチナバンドは繋がりやすい周波数帯で、プラチナバンドを持っていれば、同じエリアをカバーするのでも少ない設備投資で済みます。

プラチナバンド獲得で、主要携帯キャリア3社に並ぶ

今まで、楽天モバイルは繋がりやすい周波数帯を持っていなかったので、主要携帯キャリア3社と同じ通信品質にするためには、主要携帯キャリア3社よりも多額の設備投資が必要となる中で、価格競争をしていました。

そのため、赤字額が巨額になっていました。

それが今回、総務省からプラチナバンドを割り当てられることが決まり、楽天モバイルは主要携帯キャリア3社と肩を並べることができたということになります。

プラチナバンド獲得で、楽天モバイルの真価を発揮できる状況に

楽天モバイルは、元々「携帯料金を安くする」というコンセプトで始まった事業でしたが、これまでプラチナバンドを獲得していなかったため、「安かろう(通信品質が)悪かろう」の状態でした。

それが今回プラチナバンドを獲得したため、主要携帯キャリア3社と遜色がない「安くて良い」に化けるかもしれません。

通信品質が主要携帯キャリア3社と同レベルになれば、主要携帯キャリア3社の優位性はなくなります。

元々、主要携帯キャリア3社間では、コモディティ化しており、新規契約で携帯端末の大幅値引きをするなど、実質価格競争に陥っていて、ユーザー側もそのキャリアにするメリットがなくなっていたため、ユーザーの流出入が激しくなっていました。

そこに、楽天モバイルが同じ条件で参入することになるのですから、楽天モバイルのユーザーが大幅に増える可能性があります。

しかも、同じ通信品質を安く提供すれば、主要携帯キャリア3社のユーザーをさらに多く取り込める可能性があります。

安くするためにコストカットをしていた大きなアドバンテージ

楽天モバイルは、携帯料金を安くするために、主要携帯キャリア3社と比べて、コストカットしているビジネスモデルでしたので、主要携帯キャリア3社と同じ通話品質にできれば、大きなアドバンテージになります。

楽天モバイルの大逆転は、楽天の株価に大きく影響する

楽天モバイルが黒字化して、さらに大きなシェアを取るまでになれば、楽天の株価に大きく影響すると考えられます。

楽天モバイルにプラチナバンドが割り当てられると決まったばかりなので、今後どうなるかまだわかりませんが、楽天の株価が急上昇する可能性がある材料だと筆者は考えています。

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